大人が病院でADHDと診断された場合、どんな対策が考えられるの?

ADHDは“Attention Deficit Hyperactivity Disorder”の略で、日本語で「注意欠如他動性障害」と訳します。ADHDは発達障がいの1つで、先天性のもので、基本的に一生涯特徴がみとめられるものです。

大人のADHDの方々は社会あるいは家庭において、子どものころよりも格段に多くの
困難を抱えていると言えます。

と言うのも、大人になると親や教師のフォローもなくなり、やらなければならないことが増え、しかも大人の行動を求められるようになるという外的な環境の変化が起こるからです。

大人の50人に1人がADHDと言われており、大人の発達障がいのなかではADHDの割合がもっとも高いと言われ、決して少なくはありません。

ADHDは1990年代後半に注目を浴びたので、新しい病気だと思うと思いますが、100年以上前の1902年にイギリスで脳神経系が原因による病気という見解を発表しており、現代病ではなく以前から病気として認められていたのです。

大人のADHDの特徴ってについて

・ケアレスミスが多い
・期限を守れない
・持ち物を頻繁に忘れる・なくす
・気が散ってしまい、すべき仕事に集中できない
・段取りよく作業できない
・作業中に別の作業が気になるとそちらに手をつけてしまう
・思ったことをすぐに発言してしまう、行動してしまう
・怒りをうまく抑えられない
・片づけが苦手
・長時間座っていることが苦手で、手足がむずむずしてくる
・手間がかかるものや時間がかかるものは苦手で後回しにしがち
・何かにはまると、ほどほどで止めることができない(読書・ネット・ゲーム等)

ADHDと診断される方は、こうした特徴に子どもの頃からずっと悩まされています。

こうした特徴は、誰にでも少なからずある特徴で、ただ単に「だらしない人」と思われがちです。「だらしない人」と違う点は、ADHDと診断される方は、こうした特徴の程度や頻度が高い点です。

“何度注意されてもミスを繰り返してしまう、何度注意されても決められた時間に遅れてしまう”といったことは、周りに迷惑をかけてしまいます。

ですから、当然、怠けていると周囲から非難されたり、悪意があると勘違いされたり、親の育て方が悪いと言われたりします。

それ故に、ADHDの方々は自分で自分自身を責めている方が多いのです。無知ゆえの非難や誤解にさらされ、非常に辛い状況におかれているのです。大人になってからADHDと診断を受ける人や、まだ診断を受けていない人でも、同じ症状で困っている人が多くおられます。

こうした方々は、学校、或いは会社や家庭の中で、常に息苦しさを感じていることだと思います。一日も早く、ご自身の正しい診断と対処法を調べた方が良いと思います。

大人のADHD、具体的な対策は?

大人のADHDの特徴をもつ方は、社会や生活において様々な場面で困難を感じることが多いことと思います。それが積み重なると、精神的に辛い状況が続くため、他の精神疾患を併発するなどの問題につながってしまうケースも考えられます。

ADHDは特性とも捉えられますが、その特性のためにご自身や周りの方が困難を感じている場合には、改善するための治療が必要です。

治療は、環境調整などの心理社会的治療からはじめ、その効果や周囲との状況から判断して必要であれば薬による治療を組み合わせていきます。

もしも、まだADHDの診断をされたことがない方で、こうした特徴でお悩みの方は、まず診断してみてはいかがでしょうか?

周囲の理解や協力を得ながら、すこしずつ自分にあったやり方をみつけることが何より重要です。そのためにも、診断は周囲、そして社会のサポートを受けるための第一歩です。

診断を受けるには精神神経科で受診します。はじめて受診される場合、日頃の行動や様子のメモと、子どものころの印象を家族から聞いておいたメモ、通知表などもあれば持っていくとよいでしょう。

大人のADHDの就職について

ハローワークには、障害者雇用の窓口もあり、そこでご自身のADHDの特性を伝え、仕事を探していることを伝えることで、あなたにあった情報を得ることができます。

ハローワークを通して就職することで、事業主も助成が受けられるので双方にメリットがある為、雇用促進につながります。

就職に不安を抱えている場合、就労移行支援という方法で就職することもできます。

これは障害者総合支援法に基づいた支援で、各都道府県や政令都市の認可を受けた民間の「就労移行支援事業所」が運営しています。

この就労移行支援は手帳を取得していなくても支援を受けることができます。就職後も相談が受けられる「ジョブコーチ」による支援もあり、こちらは就職後、職場にジョブコーチが出向き、職場でうまく仕事をしていくための支援制度です。

一人で悩まないで、お気軽にご相談ください!

現在、相談支援アセプトハートは、新規で訪問看護や障害サービスを受けたいご利用者様からのご連絡をお待ちしております。

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